R's Fragments


アレクセイ オズマンド ミラベル リリアーヌ エレノア フレデリック レイナード カタリナ ザルクト

アレクセイ・

シュトルツ・

アーベライン

Alexey Stolz Abelein

年齢: 17歳
身長: 180cm
体重: 63kg
性別: 男
種族: ヒト種—灰色族
誕生日: 1/18(山羊座)
好きなもの: 人のために働くこと、走ること、野菜のスープ
嫌いなもの: 不誠実な行い、残虐なこと全般

人物 真面目で腕の立つ剣士の青年。街の外に出ることを許された境界者として、街の安全を脅かす魔獣を駆除する業務にあたっている。
生まれつき魔法の力が発現しない灰色族のうち、戦いを生業とする「シュトルツ」と呼ばれる一族の出身。 守護色が不明であるため色付きの布を用いない服を着ており、寡黙さも相まって何となく近寄りがたい雰囲気を纏っている。
幼少期に修道院で一通りの読み書きは習っているが、高等教育を受けていないため歴史や科学にはかなり疎い。その代わり動物の急所や捌き方、武器の扱いに関する知識に長けている。

とある「呪い」を受けたことにより、ヒトでありながら悪魔の姿と力を持つ半人半魔となった。本来なら持ち得なかった強大な炎の魔力を手に入れたものの、天使と人間たちが築いた平和に仇なす存在として魔物狩りの危険に晒されることとなってしまう。

境遇 【来歴】
フェルム地方の山沿いにある小さな村シュトルツベルクに、父レオンハルトと母フロレンツィアの次男として生まれた。 村民は魔法が使えない代わりに武力を身に付けた者たちの集団であり、父と母も共に戦士であった。

生まれつき食が細いためあまり体が強くなく、また虫も殺せないような大人しい少年だったため戦士には向かないと思われていたものの、一族の習わしとして幼い頃から戦う術を教え込まれてきた。
性格にそぐわない厳しい訓練に挫けそうになることも多かったが、それでも耐えられたのは師である父への強い尊敬と2歳違いの兄の存在があってこそだった。 天才型で飲み込みの早い兄は不器用なアレクセイにとって憧れの存在であり、兄もまた「一緒に強くなろう」と弟に優しく接していた。

しかし、兄弟を厳格に育てようとする父に対して兄は次第に反発するようになり、ついには兄が15歳の時に何も言わず家を出たきり帰ってこなくなってしまう。
優秀な兄がいなくなったことで父の指導はさらに厳しくなり、アレクセイも兄の代わりになれるように、父に認めてもらえるようにとそれまで以上に必死に努力することとなった。
16歳で成人を迎える頃には一族に認められるだけの実力を身に付け、天政都市テルミニアで境界者としての仕事を始める。


【呪い】
テルミニア近郊の洞窟で、魔物に襲われた市民を助けに入った際にある呪いを受けた。
抵抗を封じられた状態で首元の皮膚に直接術式を刻まれ、その傷から呪い手である悪魔の血を注ぎ込まれるという儀式を強制的に経験させられた。その際には身体が内側から作り替えられるような、それまでに感じたことのない苦痛と不快感があったという。
呪いの内容は「悪魔化」で、魔法を使うこと、または出血を伴う傷を負うことが発動条件。姿が変化するだけでなく魔力も悪魔と同等に強くなり、あらゆる外傷が瞬時に治癒する驚異的な再生力が備わるが、その反動で精神も徐々に嗜虐的なものへと変質していくとされる。
残虐な行いと利己心を嫌う彼にとって悪魔は最も忌むべき存在であり、自分自身も呪いによってそうした心に染まってしまうのではないかと恐れている。
この出来事をきっかけに、解呪の方法と呪い手である白髪の悪魔を探す旅が始まることとなった。

内面 規則を重んじる、生真面目で誠実な性格。感情表現が乏しいため周囲には伝わりづらいが、他者の痛みに寄り添うことができる優しさを持っている。
常に誰かのために動くことを心がけており、身内だけでなくまったくの他人に対しての手助けも厭わない。
元々利他的な性分なのだが、その性質が行きすぎた結果として自己犠牲的な行動を取ることがしばしばある。

幼少期から父親に褒められたい気持ちを抑圧してきたことや、優秀な兄に対する劣等感が原因で自己肯定感が非常に低く、自分の存在にあまり価値を感じられていない。
また、動物の命を奪うこと、交わした約束を破ることなどを不誠実で自分勝手な行いだと感じ忌避している。魔獣や害獣の駆除という自分の仕事もまた人間の都合で命を奪う傲慢な行為だと感じているが、他者を害すること無しに生きるなど不可能であることも分かっているため、罪の意識を持ちながらも駆除を続けている。

真面目すぎる性格や自己犠牲的な考え方には「自分勝手であってはならない」「自分の価値を他者より上に置いてはならない」といった、彼自身が無意識に定めた規範が強く影響している。

容姿 色白の肌と暗い焦茶色の髪を持つ。
眼はハシバミ色で、光の当たり方によって褐色に見えたり緑がかって見えたりする。父や兄の鮮やかな緑の眼とも母の茶色の眼とも違うので、中途半端な色だと本人は思っている。
灰色づくめの服装と鋭い目付きが原因で、初対面の相手には威圧感を与えがち。

【悪魔として】
炎のような赤い髪と2本の黒いツノ、真っ赤な眼を持つ悪魔。鋭い牙や尻尾などの器官を持つが翼は生えていない。
灰色族は普通のヒト種と違って生後の魔力検査を受けないため、彼は呪いにかかった自分の髪を見て初めて自分の守護色を知ることになった。
赤い眼の色とツノの形は白髪の悪魔から眷属の証として受け継いだものであり、呪い手を探すための手掛かりでもある。

口調 「戦いでは常に冷静な方が勝利を収める。父の教えだ」
「歩き疲れたなら少し休むといい。……俺のことなら大丈夫だ、気にしなくて構わない」
「この呪いがやがて身体の全てを蝕むのだとすれば……その時、俺は俺でいられるのだろうか」

関係性

オズマンド
オズマンド
街に出てから初めてできた友人。性格も経歴も正反対と言っていいほど違う相手だが、話していると不思議と安心感がある。
行動が行き当たりばったり過ぎて度々振り回されるため、もう少し計画的になってくれと注意することも多い。

剣術を教える代わりに、本の読み方や計算の仕方など基本的な勉強を教えてもらっている。学園での勉強が嫌いだったと聞いているが、教え方を見ている限り勉強は得意なほうだったのだろうと薄々感じている。
何を学ぶにも飲み込みが早いところが少しだけ兄に似ていると感じることがある。
ミラベル
ミラベル
初めて出会った魔人族であり、自分にも親しく接してくれる心優しい少女。
故郷には気の強い女性が多かったので、ほんわかした彼女にどう接していいのかよく分からずにいる。好意を向けられていることには全く気づいておらず、よく話しかけてくれるのも彼女の社交的な性格によるものだろうと思っている。

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魔人族が悪魔と因縁のある種族だと知ってから、自分の呪われた運命に彼女を巻き込んでしまったと責任を感じている。
自分がいることで彼女が苦しむのなら側にいない方が相手のためだと思いつつ、相手の気持ちを拒んで目の前から消えるなどという行為はひどく自分勝手だとも思っているため、尚更早く呪いを解かなければならないと心に決めている。
リリアーヌ
リリアーヌ
自分とは明らかに身分の違う高貴な女性。相応の敬意を持って接するよう心掛けている。
親になんとしてでも彼女自身を認めさせてやるという気概や自信家らしい言動は、自分とはまるで真逆なので少し羨ましく思える。
エレノア
エレノア
初対面の際に悪魔だと思われ殺意を剥き出しにして襲いかかられた。本来は大人しい少女だと分かったが、まだ完全には警戒を解けずにいる。

怒られることをひどく怖がっている様子から、抑圧された環境で育ってきた過去を何となく察している。叱責されると自分を否定されたように感じてしまう気持ちはよく分かるので、せめて自分や仲間達は彼女にとって安心できる相手であるように努めたい。
フレデリック
フレデリック
人のために働くことを使命とし、天使の信奉者として理性に生きている立派な人物。人間という生き物から嫌なところを全て取り去ったようで、今まで会った中で一番天使に近い人だと感じている。
彼の作る料理はどこか母が作ってくれる食事に似ており、懐かしい味がして安心できるので度々食堂を訪れている。
レイナード
レイナード
実の兄。小さい頃から仲が良かったが、何も言わず自分の前から消えたことをきっかけに信用できなくなってしまった。
幼少期から強くて優しい自慢の兄であると同時に、女性関係の奔放さや怠惰さといった面では反面教師でもあった。姿を消してからは尚更で、いつからか兄のしていた行動がアレクセイにとっての「不誠実」の基準にさえなっていた。
無理して村に居続けてもらうことが正しい道だったとは思わないが、かと言って失踪したことが良いことだったとも思えておらず、どうにも複雑な心境を抱いている。

解呪のための旅を始めたことで、4年振りに再開を果たすことになる。
故郷に置いていった弟を前にして少しも後ろめたそうな素振りがないばかりか、離れていた歳月など無かったかのように親密に接してくるので呆気に取られてしまった。小さい頃のあだ名で呼ぶのは流石に恥ずかしいのでやめてほしい。
怠惰さをはじめとする悪癖はますます酷くなっているものの、いつもの笑顔や強くて頼もしいところは少しも変わっていないため、やはりどうにも憎みきれずにいる。