ミラベル・
ラリュエット
Mirabelle Laruette
人物
素直で朗らかな魔人種の少女。少々夢見がちで、時折妄想の世界に意識が飛んでしまうことも。
紫色の魔源石と毒の魔法の力を持つ。しかし本人は生き物を傷つける毒の力を好んでおらず、16歳になり街に出たことをきっかけに薬草師見習いとして他者を癒す方法を学びはじめた。
異種族ばかりの街で道に迷い、好奇の目を向けられて困っていたところをアレクセイに助けられた経験がある。その時から彼に密かな憧れを抱いており、いつかちゃんとお礼がしたいと思っている。
境遇
アルゲントゥム地方にある魔人の町ソルシエで生まれ、花とお菓子とおとぎ話が大好きなごく普通の少女として育つ。
魔人種には独特の儀礼や習わしがいくつかあり、彼女の母は娘が幼い頃から「決して悪魔と関わりを持ってはいけない、彼らに近づけば身を滅ぼしてしまう」と言い聞かせていた。
自分たちには遠い昔に交わってしまった悪魔の血が流れていて、そのせいで彼らに惹きつけられてしまうのだという。
他の家に生まれた魔人の子どもたちと同じように、彼女も悪魔という危険な存在のことは小さい頃から認識していたといえる。
ヒトをはじめとする他の種族と異なり、彼女の種族には第二次性徴を迎える頃に髪色の変化が訪れる。生まれつき亜麻色だったミラベルの髪は11歳のときに紫へと変色した。
魔人にとって髪色の変化は大人になることの第一歩であり、ヒトや亜人よりも一際強い魔力の発現を意味する大切な出来事として扱われる。しかし彼女にとっては、ずっと気に入っていた髪の色が変わってしまったこと、そして大好きな花々を触れただけで枯らしてしまう毒の力への目覚めは不幸せな出来事だった。
初めは周囲に心配されるほどに落ち込んでいたが、町の学校で魔力の制御を学ぶうちに少しずつ気持ちの整理がつき始め、守護色を身につけることへの抵抗も少なくなっていった。それでも毒の力そのものは好きになれず、反対に聖職者や薬草師といった人を癒す職業に憧れを持ち始める。
15歳になる頃には魔力を思い通りに扱えるようになり、一人前の魔人の女性すなわち魔女として「毒果の魔女」の名を一族の長から授かった。
傷ついた人を癒せる自分になることを目指し、16歳の年にテルミニアに移り住み薬草師の手伝いを始める。
内面
素直で明るく、のんびりした性格。人懐っこく誰に対しても分け隔てなく接するので、好かれようとしなくても自然に友達が増えていくタイプ。
想像力が豊かで、何かについて考え始めると現実そっちのけで空想に没頭してしまうことがある。前向きな想像をしている場合が多いが、ひとたび心配事について考え始めると不安でたまらなくなってしまう。
誰かを笑顔にしたり元気づけられる人はとても素晴らしい人だと考えていて、自分も誰かにとってそういう存在になりたいと思っている。相手が喜んでくれるのが嬉しいので、贈り物をしたり手作りのお菓子をお裾分けするのが好き。
容姿
紫色をした少し癖のある髪、灰青色の眼を持つ。右目の下に泣きぼくろがある。
魔女の髪には魔力が宿っており、持っている魔力を使い切ってしまうと地毛の色である亜麻色に戻るが、普通に生活している限り滅多に使い切ることはない。
体つきは丸みを帯びた女性らしいもので、佇まいだけ見ると実際の年齢よりも大人びて見える。
口調
「わたしが作ったもので誰かが元気になってくれるなら、とっても素敵なことだよね」
「見て見て! ここに咲いてるお花、すごくかわいい色なんだよ」
「あの人のことが気になるのは、わたしが彼に憧れてるから? それとも……彼が、悪魔だから?」
関係性