リリアーヌ・
ジュエル・
ド・ラ・フィエルテ
Liliane Jewel de la Fierte
人物
一つの都市と周辺一帯を領有する大貴族の令嬢。高飛車かつ自信家で、常に他人より上に立っていないと気が済まない性格。耳長族に代々伝わる弓術に加え、地理や歴史の知識に長けている。
学園時代の友人であるオズからの頼みを受け、主に自分の境界者としての実績作りのために彼らの旅に手を貸すことを決めた。
魔源石は緑色で、樹の魔法の力を持つ。
境遇
アルゲントゥム地方南部に領地を持つフィエルテ家に、当代領主の一人娘として生まれる。
恵まれた容姿を持つことで幼い頃から注目を集め、各地の親戚や他家の貴族から多くの縁談が持ち込まれていた。その境遇故に周囲から褒め称えられることが多かったが、
次第にその賞賛の裏に宝飾品や金貨に向けるような欲望を感じ取り始めたことから、自分を所有しようとする男性たち、ひいては貴族社会全体に嫌悪感を抱くようになっていった。
誰かの妻になることも権力に屈することもなく自立して生きるため、フィエルテの領主を継ぐことを望むリリアーヌに、両親は様々な身分の人間が集うウィルトゥス学園で学ぶことを薦めた。
自らの次期領主としての器を証明するために誰よりも上に立たなければならないと考えた彼女は、持ち前の聡明さと努力により、魔法学や地政学など幅広い分野で優秀な成績を収めていった。
16歳の年を迎え、誰から見ても優れた成績を携えて華々しく卒業した彼女だったが、現領主である父はまだ娘が跡継ぎとなることを許さなかった。自分は上に立つ者たり得ると主張するリリアーヌに対し、父が提示したのは
「18歳の誕生日まで平民と同じように働き、平和と幸福のために必要なものとは何かを自分の眼で確かめてくること」という条件だった。
父の言葉に納得はしていなかったものの、必ずその時までに自分を認めさせてみせると決起し、故郷近くの街で境界者として活動を始める。
内面
自分の才能や考えに自信を持ち、歯に衣着せぬ物言いをするはっきりした性格。高飛車で基本的に人を見下しており、群れることを好まないため友達は少ない。
自己評価が高いので他人の評価に依存したりしないが、自分は誰よりも優秀であるはずだと信じているため何においても一番でないと気が済まず、一番になるための努力は惜しまない。
自分より優秀な相手には激しいライバル心を燃やす。
お飾りや所有物のように扱われること、金持ちだからと金銭を要求されることなど、欲望を満たす手段として見られることを非常に嫌う。その頑なな態度から「棘百合姫」「跳ねっ返り令嬢」などと陰口を言われることも多いが、本人は意に介していない。
幼い頃からそうした欲望に晒されてきたため対人関係に辟易しているところがあるが、損得勘定抜きに接してくる相手には心を開くこともある。友人と認めた相手に対しては案外面倒見がいい。
容姿
絹のように滑らかな栗色の髪、琥珀のような金色の眼を持つ美少女。自他共に認める整った顔立ちで、親しみやすさというよりは高貴な風格を感じさせる容貌。
身長が高めな上にヒールの靴を履いており、手足の長さも相まってすらりとした印象を与える。
髪飾りにつけている鳥の羽は趣味で集めたコレクションの一部。
口調
「私に勝負を挑もうなんていい度胸じゃない。恥をかく準備は出来てるのかしら?」
「あら、随分な態度でいらっしゃるのね。一度鏡をご覧になった方がよろしいんじゃなくて?」
「従順なお人形を演じるくらいなら、跳ねっ返りだって笑われる方が余程マシだわ」
関係性