レイナード・
フォン・
アッシェンベルク
Reynard von Aschenberg
人物
怠惰かつ奔放な剣士の青年。強大な魔獣を退治した功績から「竜殺しのレイ」の異名を持つ。
アレクセイの実の兄であり、本名は「レイナード・シュトルツ・アーべライン」。しかし今は自分で勝手に決めた苗字を貴族風に名乗っており、本名を明かすことは少ない。
数年前に自由を求めて故郷を飛び出し、天才的な戦闘能力と人たらしな性質により若くして傭兵団の創立メンバーとなった。普段は日中でも寝ていたり女性を見るやいなや口説いたりと節度のない振る舞いをしているが、稀に本気になった際の強さは特筆すべきもの。
灰色族のため魔法は使えないが、教会で導きを受けた際に青い魔源石を持つことが判明し、以後は青い衣装を好んで身につけている。
境遇
フェルム地方の小さな村シュトルツベルクの出身。
村の習わしで剣術や狩りの訓練を受けて育ち、幼い頃から戦士としての優れた才能を見出されていた。体を動かすのが好きなこともあり、少年期にはそれなりに訓練を楽しんでいたらしい。
しかし初等教育を終えて本格的な修行が始まると、戦士としてのあるべき姿を押し付けてくるような指導に対して強い疑問を抱くようになる。
師である父が自分に特別な期待を寄せていることには気づかず、褒め言葉の一つも言わない父の厳格さに辟易した彼は、次第に村を留守にして近隣の都市で遊び歩くことが多くなっていった。
15歳のときには遂に家族に黙って家を出ていき、友人関係のツテを辿って首都コンコルディアで新しい生活を始めた。その後、教会にも職人組合にも属さない新たな組織を求める友人たちと共に傭兵団を設立し、主に民間から仕事を請け負って暮らすようになる。
本人は特に名声を求めてはいないが、コンコルディアの街中に現れた魔獣を仲間と共に討ち取るなどの功績を挙げたことで、腕の立つ剣士として名の知れた存在になってきている。
内面
基本的にとても怠惰で欲求に忠実。社会の慣習や規則には無頓着で、寝たい時に寝て食べたい時に食べる生活を理想としている。
かと言って社会性に乏しいのかといえばそうでもなく、むしろ非常に人当たりが良く話し上手。自然に相手の心を開かせてしまうような素直さがあり、天性の人たらしと言える性質の持ち主。
老若男女に関わらず人と接するのが好きだが、唯一父親のことは嫌っている。本来の苗字を名乗らないのも、眼の色と名前から親子関係を推測され「レオンハルトの息子」と知られてしまうのを避けたいからだという。
自己愛の強さは否めないが仲間思いでもあり、大事なものを守るためなら本気を出す。顔の見えない不特定多数の利益よりも目の前にいる大切な一人を守りたいと考えている。
仲間や友人、母や弟のことをとても大事に思っており、ここぞという時には彼らのためを思って利他的に行動する。しかし彼の価値観はどこか気まぐれで、何を大事だと感じるかがその時々によって違うこともある。
何かの切っ掛けで社会秩序から外れた動機を得てしまわない限りは、彼の力は人間にとっての希望であり続けるだろう。
容姿
暗い焦茶色の癖毛、鮮やかな緑色の眼が特徴的。首の右側にほくろがある。
顔の作り自体には弟と似ている部分もあるが、表情が違いすぎるため全然似ていないと言われることの方が多い。
本人は自分の外見をかなり気に入っており、面倒臭がりなりに身だしなみには気を遣っている。
口調
「やあ素敵なお嬢さん! 困り事だったらこの俺に打ち明けてみないか?」
「この目の色か、自分でも気に入ってるぜ。親父譲りだってこと以外はな」
「俺にとっちゃ朝飯前ってやつだ。いいから兄ちゃんに任せとけ?」
関係性